第1日目:プンタアレーナス(チリ)→スタンレー(フォークランド諸島)/乗船
集合は、プンタアレーナスの市内指定場所となります。専用バスで空港へ。約90分の飛行でフォークランド諸島のスタンレーへ。スタンレーは現在、2,000人ほどの人口があり、英国やスコットランドの海岸沿いの町の雰囲気が感じられます。カラフルな家、庭に咲き誇る色とりどりの花々、おしゃれなショップ、趣のある教会、ローカル色漂うパブなどがあります。
スタンレーの空港から桟橋まで送迎します。その後乗船。乗船した後にスタッフの紹介やこれからの旅の諸注意などオリエンテーションが始まります。この日のディナーは、船内で船長のウエルカムディナーをお楽しみいただきます。
第2日目:シーライオン島&ブレイカー島(フォークランド諸島)
シーライオン島が見えてきます。ここは不毛の地であり、吹きさらしの風景が広がっています。ゾディアックボートに乗り、野生動物のコロニーに近づいてみましょう。ジェンツーペンギン、マゼランペンギン、イワトビペンギンなど3種類のペンギンが見られます。浜辺には南ゾウアザラシや南アメリカアシカが寝そべっています。海岸べりを注意深く覗いてみると、鵜や猛禽類のフォークランドカラカラを見つけられるかもしれません。フナガモがよく見られることでも知られています。天候が良ければフォークランドの東側に位置する居住地、隣のブレイカー島に行く予定です。
第3-4日目:海上→サウスジョージア島へ
船は、サウスジョージア島に向けて南東へと航行します。船内では南極の歴史、海洋哺乳動物、氷河学、鳥類、ペンギンなどの専門家によるレクチャーが始まります。これらのレクチャーは自由参加です。 南東へ航海する過程では、ワタリアホウドリを含む海鳥がたくさん見られるでしょう。また船内専属写真家より画面構成、微妙で柔らかな極地の光、優れたカメラ操作について秘訣を学んでください。極地の環境保全についても勉強していただけるでしょう、それはワン・オーシャン・エクスペディションのガイドや乗組員が特に大切にしているテーマなのです。
第5-8日目:サウスジョージア島探検
サウスジョージア島は、よく「南氷洋のセレンゲティ国立公園(自然保護を目的とした国立公園)」と呼ばれています。岩だらけの岩礁続きの深い入江に入ると、その理由がわかります。エルセフル湾付近にゾディアックボートで上陸してみましょう。黒砂海岸に列を連ねてオットセイやさらに大きなゾウアザラシを目にすることでしょう。草むらに生息するキングペンギンや雛たちがところによっては10万羽もいます。その代表的な場所は、サリスベリ―プレイン、セントアンドリュー湾、ゴールドベイです。また、アホウドリの大きな営巣地があり、巣の周りを行ったり来たり空高く飛び交っています。サウスジョージア島の雪をいただいた壮麗な山々を眺めていると、1916年に荒々しい南海岸から山を縦断して、シャクルトンが疲れ果てた仲間と共にやってきたのだと思うと信じられないくらい感慨深いものがあります。シャクルトン一行は、キングハーコンベイからストロームネス捕鯨基地へとたどり着きました。南極海峡にあるエレファント島に残して来たシャクルトン隊員達を救う為でした。それは、100年前の出来事でした。サウスジョージア島は歴史的にみてもとってもスリリングな場所でもあります。初期の捕鯨工場の錆びついたタンクが目の前に広がっています。レイス、ハスビック、ストームネスなどのかつての捕鯨工場跡地を見学しましょう。このツアーのハイライトは、グリックビッケンを訪問することです。ここは、捕鯨基地の中でも一番大きな工場でカンバーランド湾の中心に位置しています。ここでは、アーネスト・シャクルトンのお墓を訪ねます。偉大なる探検家に触れることがこのツアーのハイライトとなっています。グリットビッケンでは博物館を見学しましょう。サウスジョージア遺産トラストが管理しています。その近くには、ノルウェー人達が捕鯨時代に建てた教会がその当時のままに修復されています。
第9-11日目:海上→南極半島へ
船は南下を続けます。とてつもなく大きい氷山に囲まれ、海の氷が少しずつ溶け始め、南極への入り口が開かれます。氷解とともに、南極の夏の訪れを感じるでしょう。このエリアでは海鳥やクジラなどが多く現れますので、ブリッジ(操舵室)や屋外デッキで観測を楽しんでください。
第12-16日目:サウスシェットランド諸島&南極半島
期待を大きく膨らませ、船は南極半島の氷海へと入ります。これからの3日間は、ジェルラシュ海峡の周辺の南極を冒険します。気象状況が良ければ風光明媚なルメール海峡をクルーズ予定です。また、プレノー島やペノラ海峡へも訪問予定です。南方のピーターマン島は、そそかしこにアデリーペンギンやジェンツーペンギンの大きな営巣地があります。アザラシは、氷の上に横たわり、チャンスが良ければヒョウアザラシにも遭遇するでしょう。ゾディアックボートで探検し、ふさわしい場所でさらなる活動をする予定です。カモメやトウゾクカモメ、鵜などが南極半島沿岸沿いの多くの場所で巣を作り給餌している様子を観察できることでしょう。ゾディアックボートで上陸していろいろと探検してみましょう。訪問地はウイルヘルミナ湾、オルネハーバー、クーバービル島、エレラ海峡などを予定しています。そこで、写真家と同行してペンギンの撮り方や美しいブルーアイスの撮り方などを指導してもらいましょう。また、アドベンチャーガイドと共に雪深い山のてっぺんまでハイキングも楽しみましょう。科学基地や古い歴史を感じさせてくれる建物を訪れます。カヤック組は、船から数キロ先ぐらいまでのところでパドルを漕いでみる予定です。きっと思い出に残る体験となることでしょう。上陸後は、ご自分の体力に合わせて活動コースをお決めになってください。
第17日目:キングジョージ島―プンタアレーナス(チリ)へ
早朝にキングジョージ島に到着。スタッフやクルーに別れをつげ、ゾディアックボートで上陸。ここは、チリのフレイ基地やベリングスハウゼン基地など重要な科学基地がいくつかあります。この周辺を散策してみましょう。2時間のフライトでプンタアレーナスへ。
<プンタアレーナス泊>
第18日目:プンタアレーナス(チリ)
ホテルにて朝食後解散。各自帰国の途へ。
※日程は、すべて天候や氷海などの状況により異なります。また、日程通りすべてが完了するとは限りません。常に臨機応変さが必要です。南極半島とサウスシェットランド諸島では、200か所ほどの訪問地がありますので、上陸訪問地は事前に確定することができませんのでご了承ください。
※オプショナルツアーのシーカヤックは気象状況が許す限り何回も催行されます。
プンタアレーナス(チリ)
スペイン語で「砂の岬」という意味。パタゴニア地域の一部であり、南アメリカ大陸の最南端の都市です。
フォークランド諸島
スペイン語でマルビナス諸島。南大西洋に幅257Km、長さ136kmの海域に散らばる200以上の島々で形成され、南極収束線以北、冷涼で風が強い地域です。鳥類約65種(ペンギン:キングペンギン,ジェンツーペンギン,マカロギペンギン,イワトビペンギン,マゼランペンギン アホウドリ、フルマカモメ、トウゾクカモメ、ヒメサヤハシ、チドリ)、ヒョウアザラシ、ミナミアメリカオットセイ、アシカなどの哺乳動物,顕花植物約150種が生息しています。
サウスジョージア島
かつては、捕鯨基地として栄えたが、現在の主な収入源は、イギリスで発行される郵便切手と漁業です。
フォーチュナベイ
サウスジョージアの北に位置し、長さ4.8Km、幅1.6Km の広さの海岸線。1904-5年にサウスジョージアのグリットビッゲンに最初の捕鯨基地を建設した場所です。
グリットビッゲン
サウスジョージア島の英国地区の中心地。1902年にスゥエーデンの調査隊によって名づけられました。また、英国のアーネストシャクルトンが眠るゆかりのある場所で知られています。
ゴールドベイ
サウスジョージアの東にある8Kmほどの小さな湾です。キングペンギン、ジェンツーペンギン、ゾウアザラシなどが観察できます。
サリスべリ―プレイン
20万のキングペンギンの営巣地。サウスジョージアの北海岸に位置しています。サウスジョージア島では、キングペンギンのブリーディングサイトとしてよく知られています。
サウスシェットランド諸島
英国とアルゼンチンが領土権を主張している場所。各国の観測基地があります。
キングジョージ島
サウスシェットランド諸島の中で一番大きな島。観測基地があり、あざらしやアデリーペンギン、ジェンツーペンギン、あごひげペンギンなどが生息しています。
クーバービル島
ジェンツーペンギンの営巣地が広がっています。 氷河や氷山の素晴らしい景色が堪能できます。ここも南極半島を代表するハイライトとなっています。
デセプション島
サウスシェットランド諸島の南端に位置する直径約13Km、活火山の島。リング状の形をしており、ネプチューンズベロウと呼ばれる唯一の入り口から海水が入り湾となっています。1967年に噴火が起こりチリ基地や捕鯨会社の残骸が横たわっています。この島では、地中温泉が湧き出していて温泉体験を楽しめます。マカロギペンギン、アゴヒゲペンギン、アデリーペンギン、ジェンツーペンギン、ナンキョクオットセイ、鵜、海燕、フルマカモメなどが生息しています。
ハーフムーン島
その名の通り三日月の形をしています。あごひげペンギンの営巣地で、他に南極アザラシや南オセグロカモメも生息しています。
リビングストン島
あごひげペンギン、ジェンツーペンギン、マカロニペンギンなどの営巣地。ウェッデルアザラシ、ゾウアザラシ、ヒョウアザラジなどが生息しています。大きな海燕、アジサシも見られます。
パラダイス湾
地球上で最も美しいといわれるこの湾は南極クルーズのハイライトのひとつ。美しいグレイシャーブルーの氷山が連なり、急な岸壁には南極アジサシ、鵜、海燕が巣を作っています。チリのゴンザレス・ヴィデラ基地やアルゼンチンのアルミランテ・ブラウン基地があります。
ピーターマン島
ルメール海峡の南に位置する島。アデリーペンギンやジェンツーペンギンの営巣地があります。
ポーレット島
1903年に沈んだ南極号のクルー達が建てたバラック小屋が残っています。繁殖期には10万羽にも及ぶアデリーペンギンが生息しています。
ルメール海峡
左右を約1,000~1,500mの絶壁に囲まれた幅400~500mの狭い海峡。水面は全く鏡そのもののように静かで両側の切り立ったフィヨルド風景は息を飲むほどの美しさです。
ポートロックロイ
イギリスの観測基地として作られた建物は、現在は博物館になっています。館内にはお土産屋があり、郵便局も兼ね備えているのでここから手紙を送ることができます。ジェンツーペンギンの大営巣地です。
ネコハーバー
グラハムランドの西海岸に位置しています。(南極半島の入り江)20世紀初頭にベルギー探検隊によって発見されました。1911年から24年までスコットランド人の捕鯨基地の為に命名されました。
ウイルヘルミナ湾
1897-99年にベルギー探検隊によって発見されました。ザトウクジラが多く棲息している海域です。
エレラ海峡
南極半島の景勝地のひとつです。ベルギー探検隊によって発見されました。
ホープ湾
幅3Km長さ3Km、南極半島先端のトリニティ半島に位置する湾。
ヌーメア海峡
幅2.4Km長さ26Kmの海峡。1873-74年ドイツ探検隊によって発見されました。
ドレーク海峡
フランシス・ドレークにちなんでつけられた海峡。この海域では、鯨や海鳥達がよくみられます。
オルネハーバー
1898年ベルギー探検隊によって発見されました。南極旅行の人気訪問場所のひとつです。カヤックには絶好の場所です。あごひげペンギンの営巣地もあります。
ミケルセンハーバー
1901-04年にスウェーデンの探検隊によって発見されました。この湾は、捕鯨船の停泊場所として利用されていました。
シエルバコーブ
南極地名委員会によって1960年にスペイン人のJuan de la Ciervaの名前にちなんで付けられました。(彼は1923年にロータクラフトによる初飛行の成功者であり、スペイン人のデザイナーでもあります。)
ヤンキーハーバー
1820年頃にアメリカ人や英国人のアザラシ猟師達の間で呼ばれていたハーバー。アデリーペンギンの営巣地がある。
ハンナポイント
リビングストン島の南海岸にあります。ジェンツーペンギンやマカロニペンギンの営巣地があります。