第1日目:プンタアレーナス→ポートスタンレー(フォークランド諸島)/乗船
集合は、プンタアレーナスの市内です。専用バスで空港へ。フォークランド行き航空機に搭乗。90分のフライト後、専用バスで桟橋へ。
スタンレーは、現在2000人以上の人が住んでおり、英国やスコットランドの海岸沿いの町の雰囲気が漂っています。カラフルな家、色とりどりの花々が咲き誇る庭、お洒落なショップ、趣のある教会、ローカルなパブがあります。ウォーターフロントにある記念碑は、1980年代のフォークランド戦争中に亡くなった軍人の証を記念して建てられました。近年の歴史に刻まれています。
夕方に乗船した後にスタッフの紹介やこれからの旅の諸注意などオリエンテーションが始まります。
この日のディナーは船長のウエルカムディナーをお楽しみいただきます。
第2-3日目:海上
船は、南方へと舳をむけていきます。南部大西洋海域には、生物多様性に満ちており、野生動物のショーケースと呼ばれるほどの豊富さです。空中を飛び回っているアホウドリを含め数百という海鳥に出会えることでしょう。南に南下するに従い、フルマカモメやさらに小さいマダラフルカモメが常に私達の船を先導してくれます。
デッキでは、乗船している専属カメラマンから飛び交う海鳥達の撮影のテクニックや恰好のアングルをとらえるための辛抱強さなどのアドバイスをいただきましょう。ブリッジでは、船長から探検船の最新式の操縦技術などについて学びましょう。また船内では、歴史、哺乳動物、環境、訪問地についての講座が開かれます。
天候が良ければ、エレファント島に上陸予定です。シャクルトン探検隊の核となるストーリーがこの島にあります。シャクルトンとその仲間4人でサウスジョージアの山を横断したのが、ちょうど100年前のことです。ここエレファント島のポイント・ワイルドの上陸は、岩だらけでとっても滑りやすい場所ですが、訪れたい場所のひとつであります。
第4-5日目:キングジョージ島&南極半島
早朝にサウスシェットランド諸島の中で一番大きな島、キングジョージ島に近づき、2か所ほど上陸予定とします。上陸場所は、ペンギン島とその付近にあるチュレット・ポイントです。ここには、アデリー、あごひげペンギン、ジェンツーペンギンの絶好の観察地です。その周辺には、またフルマカモメ、ミナミオオセグロカモメ、ナンキョクアジサシなどが営巣地の周辺に生息しています。
午後には、南へと向かい広大なブランスフィールド海峡へと入っていき南極半島の海岸沿いまで近づきます。ここは、野生動物にとっての重要な回廊となっています。船の周りを泳いでいる鯨に注目してみましょう。大きな氷山が前方から現れてきます。夕明かりに輝く風景は、とっても印象的です。早速、写真を撮りましょう。
早朝には南極大陸に聳え立つ山々の頂がおぼろげながら目に入ってきます。ウイルヘルミナ湾に上陸予定とします。ここは、ときどき大きなザトウクジラの姿が見らえることでも知られています。
船は、スピゴットピークの聳え立つ崖近くまで近づいてみます。その後、クーバービル島で上陸予定にしておりますので、エラ海峡へと入っていきます。この付近は、ジェンツーペンギンの営巣地があります。ゾディアッククルーズやカヤックを楽しむ絶好の場所でもあります。
第6-8日目:南極圏とジェルラッシュ海岸沿い
船が南へと航行している間、デッキにでて南極の風景や空を舞っている海鳥達を追いかけてみましょう。このコースの目的でもある南極圏越えへと氷海を航海しながら向かいます。上陸地は、ディーテイル島です。今では、放棄されましたが、1950年代に利用されていたイギリスの科学基地を訪問します。
その後、船は、南極半島のドラマティックな海岸沿いに沿って北へと方向を変えて行きます。この周辺で船内では、南極の温暖化を調査している基地の話などのレクチャーが開催されます。
近くのウインター島では、元英国の科学基地であった歴史ある小屋を探検します。気象状況が整えば、この付近でキャンプを予定しています。ピーターマン島は、アデリーペンギンの営巣地です。南極のペンギンの中でも一番小さいペンギンで、ここでジェンツーペンギンと鵜と一緒に巣を作っています。
北方に見えるシャクルトン山とスコット山がとっても印象的な風景です。聳え立つ花崗岩がルメール海峡付近への南方入口の番人を担っているようです。プレノー島で、上陸を予定します。海岸沿いの浅瀬には、氷山の塊が広く広がっています。絶え間ない風と波の作用でこれらの途方もない氷山が削られ溶けて不思議な彫刻を型どって、想像以上にブルーの色がさらに輝きをみせて見えます。ゾディアッククルーズでこのまばゆい氷山の周りをクルージングして楽しみましょう。
第9-10日目:南極半島&サウスシェットランド諸島
ルメール海峡を越えることがひとつの目的となります。その途中にパラダイスハーバー方向へと北へと向かいます。
まず最初に南極大陸に足を踏み入れましょう。ネコハーバー近くにもうひとつの上陸地があります。
どちらも上陸して山の上まで登ってみましょう。素晴らしいパノラマが広がっています。カヤック組は、パドルを漕いでみましょう。いつまでも漕いでいたい気分に浸ります。期待度も頂点に達し身も心も満たされているにちがいありません。
翌朝には、サウスシェットランド諸島へ到着です。探検ツアーはまだ終わってはいません。天候がよければ、デセプション島の水没したカルデラ火山内へと入っていきます。上陸してハイキングやかつての捕鯨基地の錆びついたボイラーや朽ちかけた小屋、航空機の格納庫を見学しましょう。ここは、とってもドラマチックな場所で周りには歴史を感じさせてくれる場所が多くあります。ここからオーストラリア人であるヒューバート・ウイルキンズは1928年に南極へ最初に飛行した人です。ここもまた素晴らしく、ハイキングに適した所です。クレーターの端の上まで登ってみましょう。
お天気が良ければリビングストン島の海岸線沿いをクルージングしましょう。素晴らしい思い出になることでしょう。
その他にもハーフムーン島、ヤンキーハーバーにも上陸してみる予定です。ヤンキーハーバーでは、ウエッデルアザラシがひなたぼっこしている姿に遭遇するかもしれません。その他にもゾディアッククルーズやハイキングなど楽しむ予定です。夕方ごろからキングジョージ島へむけて舵をとります。今晩は船長主催のディナーをお楽しみください。
第11日目:キングジョージ島→プンタアレーナスへ
早朝にキングジョージ島に到着。スタッフやクルーに別れをつげ、ゾディアックボートで上陸。
ここは、チリのフレイ基地やベリングスハウゼン基地など重要な科学基地がいくつかあります。この周辺を散策してみましょう。2時間のフライトでプンタアレーナスへ。
<プンタアレーナス泊>
12日目:プンタアレーナス/解散
ホテルにて朝食後解散、各自にて帰国の途へ
※日程は、すべて天候や氷海などの状況により異なります。また、日程通りすべてが完了するとは限りません。常に臨機応変さが必要です。南極半島とサウスシェットランド諸島では、200か所ほどの訪問地がありますので、上陸訪問地は事前に確定することができませんのでご了承ください。
プンタアレーナス/チリ(Punta Arenas, Chile)
スペイン語で「砂の岬」という意味。パタゴニア地域の一部であり、南アメリカ大陸の最南端の都市です。
キングジョージ島(King George Island)
サウスシェットランド諸島の中で一番大きな島。観測基地があり、あざらしやアデリーペンギン、ジェンツーペンギン、あごひげペンギンなどが生息しています。
サウスシェットランド諸島(South Shetland Islands)
英国とアルゼンチンが領土権を主張している場所。各国の観測基地があります。
クーバービル島
ジェンツーペンギンの営巣地が広がっています。氷河や氷山の素晴らしい景色が堪能できます。ここも南極半島を代表するハイライトとなっています。
デセプション島
サウスシェットランド諸島の南端に位置する直径約13Km、活火山の島。リング状の形をしており、ネプチューンズベロウと呼ばれる唯一の入り口から海水が入り湾となっています。1967年に噴火が起こりチリ基地や捕鯨会社の残骸が横たわっています。この島では、地中温泉が湧き出していて温泉体験を楽しめます。
マカロギペンギン、アゴヒゲペンギン、アデリーペンギン、ジェンツーペンギン、ナンキョクオットセイ、鵜、海燕、フルマカモメなどが生息しています。
ハーフムーン島
その名の通り三日月の形をしています。あごひげペンギンの営巣地で、他に南極アザラシや南オセグロカモメも生息しています。
リビングストン島
あごひげペンギン、ジェンツーペンギン、マカロニペンギンなどの営巣地。ウエッデルアザラシ、ゾウアザラシ、ヒョウアザラジなどが生息しています。大きな海燕、アジサシも見られます。
パラダイス湾
地球上で最も美しいといわれるこの湾は南極クルーズのハイライトのひとつ。美しいグレイシャーブルーの氷山が連なり、急な岸壁には南極アジサシ、鵜、海燕が巣を作っています。チリのゴンザレスヴィデラ基地やアルゼンチンのアルミランテ・ブラウン基地があります。
ピーターマン島
ルメール海峡の南に位置する島。アデリーペンギンやジェンツーペンギンの営巣地があります。
ポーレット島
1903年に沈んだ南極号のクルー達が建てたバラック小屋が残っています。繁殖期には10万羽にも及ぶアデリーペンギンが生息しています。
ルメール海峡
左右を約1,000~1,500mの絶壁に囲まれた幅400~500mの狭い海峡。水面は全く鏡そのもののように静かで両側の切り立ったフィヨルド風景は息を飲むほどの美しさです。
ポートロックロイ
イギリスの観測基地として作られた建物は、現在は博物館になっています。館内にはお土産屋があり、郵便局も兼ね備えているのでここから手紙を送ることができます。ジェンツーペンギンの大営巣地です。
フォークランド諸島
スペイン語でマルビナス諸島。南大西洋に幅257Kmm、長さ136kmの海域に散らばる200以上の島々で形成され、南極収束線以北、冷涼で風が強い地域です。
鳥類約65種(ペンギン:キングペンギン,ジェンツーペンギン,マカロギペンギン,イワトビペンギン,マゼランペンギン アホウドリ、フルマカモメ、トウゾクカモメ、ヒメサヤハシ、チドリ)や、ヒョウアザラシ、ミナミアメリカオットセイ、などの哺乳動物,顕花植物約150種が生息しています。
ウイルヘルミナ湾
1897年~99年ベルギーの南極探検隊ジェルラシによって発見されました。オランダのウィルヘルミナ女王の名が付けられました。この周辺ではザトウクジラが多く見られる場所としても知られています。